甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳


山行日 2007年7月27日(金)〜7月28日(土)
参加者 単独
山のデータ 甲斐駒ヶ岳: 2967 m
仙丈ヶ丈: 3032.6 m
小仙丈ヶ丈より 仙丈ヶ丈

ルート:

0日目 20:00 25:00
生駒 戸台(仙流荘駐車場)


1日目 6:00 7:00 7:10 7:50 8:15 8:45 10:00 11:25 12:00
仙流荘 北沢峠 北沢長衛小屋(朝食) 仙水小屋 仙水峠 駒津峰 甲斐駒ヶ岳
12:30 13:20 14:00 15:15 15:30
摩利支天 駒津峰 双児山 長衛小屋 北沢長衛小屋(テント泊)


2日目 5:30 6:40 7:40 8:45 9:20 10:15 11:00 12:00
北沢長衛小屋 大滝ノ頭 小仙丈ヶ岳 仙丈ヶ岳 仙丈小屋 馬の背ヒュッテ 大滝ノ頭 北沢長衛小屋
12:45 13:40 14:30 15:00 17:10 21:00
北沢峠 仙流荘 高遠さくらホテル(お風呂) 飯田IC 生駒



紀行文(2日目)

2日目も天気は快調
昨夜も熟睡。 気付くと4時のアラームが鳴っているが、少し惰眠を貪り4時半起床。テント周囲は夜露でビショビショ、 でも天気は良いようだ。テントサイトからは、本日目指す仙丈ヶ岳が見える。

5:30 テントを張りっぱなしにしたまま、食料と水などの荷物だけを持って出発。長衛荘から仙丈ヶ岳への登山道は尾根筋なのに対し、テントサイトからの登山道は、その尾根の斜面の樹林帯を沿うように登っていく。途中で、「北岳方面」と書かれた標識があり、非常に戸惑う。 登山道はしっかりとついており、他に間違えるような道は無いとは思うものの何度も地図とコンパスを出して方向を確かめる。確かに仙丈ヶ岳を越えて、両俣小屋から左俣沢を登り返せば北岳方面かもしれないけど、やっぱ ここは「仙丈ヶ岳方面」と書いておいてほしいものだ。


樹林帯登山道で
木々の間から北岳が顔を出す


6:00 二合目着。 ここで長衛小屋からの登山道に合流、しばらく尾根を登っていく。勾配もさほど厳しくなく、快適なペースで登っていく。大滝ノ頭(五合目)で、一本取っておられるご夫婦に声をかける。「昨日、摩利支天で御会いしましたよネ」。 「小屋泊まりですか?」 「イエイエ、テント泊デスワ」 てな感じでご挨拶。お互いに本日のバスで戸台に戻る。 「何とか15時のバスに乗りたいですネ」などと健闘を誓い合う。

五合目を過ぎると、樹林帯から抜け出し、森林限界を超える。正面には小仙丈ヶ岳、振り返ると昨日昇った甲斐駒がどでかく聳えている。今日も天気は快晴だ。


青空の下
小仙丈ヶ岳
朝陽の下の
甲斐駒ヶ岳から鋸岳


快晴の空中散歩
小仙丈ヶ岳への道は、ハイマツ帯で、白峰三山や鳳凰三山、富士山を眺めながらの空中散歩。登りのきつさもまるで苦にならない。 もう気分は夢心地。


鳳凰三山 北岳(右)と 中央奥に富士山
富士山 小仙丈ヶ岳


7:45 小仙丈ヶ岳着。 ここまで、大滝ノ頭でご挨拶したご夫婦と抜きつ抜かれつで、小仙丈ヶ岳で、またまたご挨拶。 「絶好の天気ですネ」 「このペースならば3時のバスは楽勝ですヨ」  お互いにシャッターを押し合い、あちこち 山座同定。 「あれが塩見」 「うぅ〜む 農鳥岳はちょうど間ノ岳の影に隠れて見えませんネ」


北岳(左)と間ノ岳(右) 塩見岳 中岳 烏帽子岳


p2868を過ぎると、仙丈ヶ岳ピークを中心とした扇状カールをぐるぅ〜と見渡せる。 山頂右下の雪渓がコントラストをつけて絶景。昨日の甲斐駒の険しさに比べると、緑豊かで穏やかな山容。昨日、高地順応ができているのでスキップしながら歩けそう。

ふと前を見ると、昨日、甲斐駒からの下山をご一緒した単独男性が上から降りてくる。 「やぁやぁ お早うございます」 「昨日はどうも」 「ちょうど長衛小屋にキャンセルが1名でたので、広河原まで戻らず、ここに宿泊できたんですヨ」 「そうですか 良かったですネ」 「今日も天気が良くて絶好の景色ですネ」

甲斐駒・仙丈 ピストンは皆コースが同じなので、このような出会いも多いのだろう。他にも何組か昨日、甲斐駒周辺で挨拶したグループに遭遇した。


仙丈ヶ岳 山頂


8:45 先ほどのご夫婦と一緒に仙丈ヶ岳に到着。 360度の大パノラマ。中高年の団体が続々山頂に到着し、のんびりする間もなく出発。


伊那荒倉岳 雪渓の下に仙丈小屋
奥には甲斐駒ヶ岳
仙丈小屋から仙丈ヶ岳カール


10:15 仙丈小屋で大一本。 小屋から仙丈ヶ岳の扇状カールの眺めも抜群だ。 ここに泊まって夕日に染まる仙丈ヶ岳を眺めたら素晴らしいだろうなぁ。 など、青空の中を次々と流れていく雲と、刻々とその表情を変える仙丈ヶ岳を堪能した。 下ってしまうのがもったいなく、いつまでもいつまでもここに座っていたい。そんなわけにも行かず、意を決して出発。

少し下ると、仙丈小屋の水場。 真上に雪渓があるので、さぞかし冷たいに違いない。 ペットボトルの水を捨てて、こちらの水に詰め替える。一口飲んでみると、まさしく「南アルプスの天然水」、心底「ウマイ!」と思える味だった。 よく山の水は「アマイ」と云う表現を聞くが、ここの水は 本当に甘味を感じるほどにウマかった。

仙丈小屋からは登ってきた小仙丈ヶ岳方面ではなく、馬ノ背ヒュッテ方面への下山道を選択。 こうすれば、大滝ノ頭を中心にちょうど時計周りに周回することができる。

馬ノ背ヒュッテまでの下山道でも、先ほどのご夫婦と、あちこちの山行談義をしながらご一緒する。 三重県飯南方面から来られたとのことで、ピッケル君の大峰縦走、台高縦走の自慢話を披露。ご主人も奥様もなかなかのツワノノのようで、あちこち行っておられる。 大峰や台高周辺の情報交換で盛り上がる。


仙丈藪沢小屋の先の雪渓


藪沢小屋の雪渓は、ちょうど渡渉地点が崩落しており、谷の下流まで大きく巻いて渡る。

単調な樹林帯の中の下山道も飯南地方のご夫婦との会話で退屈することなく、楽しめる。 途中で、「どうもペースが速いなぁ?」と思うと、どうやら御主人は、「このペースならば13時のバスに間に合う」と計算された模様。快速ペースに同行させて頂いたお陰で、当初の計画をはるかに上回り、12時前にはテン場に戻れた。

例によって、テン場横の北沢の水にタオルを浸して汗を拭き、サッパリ。 テント撤収。

12:45 大勢の登山客が並んでいるので 早めにバスが出発。

13:40 仙流荘着。 ここのお風呂は混むかと考え、そのまま車で高遠温泉へと向かう。 これが大正解!! さくらホテルの温泉は貸切状態。 南アルプスを眺める露天風呂を独り占めで堪能しました。

お楽しみ:
高遠さくらホテルの温泉 


費用:
往路高速代(亀山IC〜伊那IC、名古屋高速経由): 6,350円
復路高速代(飯田IC〜亀山IC、名古屋高速経由): 5,450円
ガソリン代: 8,000円
バス代(仙流荘〜北沢峠 往復): 2,600円
食料: 4,000円
北沢長衛荘テント代: 500円
山バッチ: 1,000円

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ピッケル君のアウトドア


























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