富士山大展望の黒岳

バスの車窓からの逆さ富士

山行日 2015年3月15日(日)
同行者 単独
山のデータ 黒岳 (1,792.7 m)
破風山 (1,674 m)


難しい計画立案
週末の山行計画を立てぬまま迎えた金曜日。仕事を早々に切り上げ、帰宅後に土日の山行について考えた。
当初は
黍殻山避難小屋泊の1泊2日山行が出来ないものかと、いろいろ思案したが、この時期 国道413号線を走る路線バスは営業期間外で、どう考えてもアプローチ出来ない。 あれこれ調べているとTVの天気予報で明日は一部雷雨の恐れなんちゅう放送で、一気に萎えた。 そのまま しとどに酔っ払い 山行計画も半ばで朝を迎えてしまった。
この教訓をもとに、土曜日は朝から気合を入れて、
いつでも突然山行出来るように、この時期アプローチ可能な山小屋泊の山行計画をいくつか練り上げる。当初の予報では日曜日も曇天で、今週末の山行は諦めていたが、夕方に改めてNETで天気予報を確認すると関東南部は概ね晴れになっていた。
それならと云うことで急遽 日帰り山行プランを練る。
前回の愛鷹山に引き続き 
今回のテーマも富士山。 定番の三ッ峠山の西側に御坂山〜黒岳〜破風山〜鬼ヶ岳〜王岳 と 連なる御坂山塊と云うのがあり、この辺りの縦走を考える。 富士山のすぐ北側に連なっているので、どこからでも富士山が眺められそうだが、木々に遮られビューポイントは限られる。
富士山との位置関係を考えれば、朝早いほど富士山の展望は良さそうだ。
最もバス停から富士山ビューポイントが近そうなルートは、大石峠入口から大石峠を経て不逢山へと至るルート。 ところが、起点となる大石峠入口には10:00着が最も早い。 一方、黒岳への基点となる三ッ峠入口には8:44に到着可能。

やっぱ 突然思い立って気軽に行ける 車利用の山行に比べると、関東発公共交通機関利用の山行は 山行計画立案に相当な時間を費やすことになる

あれやこれやと考えて、早い時間から歩き出せる三ッ峠入口から黒岳へのアプローチで行ってみることにした

池上線〜京浜東北線〜横浜線〜中央本線を乗り継ぎ、大月駅から富士急行線に乗り換える。

車両連結部分に、富士山モチーフの暖簾がかかっていて 味わいある電車

絶対 撮って見たかったのが、 「富士山駅」の駅名版からぁ〜の富士山

2011年に 「富士吉田駅」から改名されたらしい



富士山駅から三ッ峠入口までのバスの車窓からは、ドンピシャ 逆さ富士が見えて 超ゴキゲン

三ッ峠入口から御坂峠への登山道は、手前のp1229が視界を遮り、富士山は拝めない。

標高1400m付近から 雪道となる。 この付近から チラチラと富士山が顔を出すが、予報に反して 分厚い雲に覆われている。

それでも例によって、一刻も早く富士山ビューポイントに到着したいと、気ばかり焦る。

全く休みを取ることも無く ひたすら登り続ける。
三ッ峠入口からジャスト1時間で御坂峠に到着

御坂峠はご覧のとおり 雪深い

アイゼン装着も もどかしく、そのまま黒岳へと向かう

富士山ビュースポットと云うことで大勢の登山者を想像していたが、ここまで誰一人とも遭遇しない。

先行する足跡も どうやら1名らしい。

御坂峠付近は比較的広けた地形であるが、黒岳に向かうに従い、狭い稜線へと変化する。

富士山は相変わらず稜線上の木々に遮られて全貌を拝めない。

p1646を過ぎたあたりで ようやく 木々の隙間から富士山頂を捉えることが出来たが、6合目付近より下と山頂付近は雲に覆われている。

なかなか 見えそうで見えない、 そんなチラリズムも良いのかもしれない
黒岳に近づくにつれ、尾根筋は狭くなり、特に北側斜面は急峻で、落ちたら絶対止まらない。

ピッケルも持参していないし、急な斜面も登場。 これまで 焦りまくりでツボ足で歩んできたが、ここは安全第一

はやる気持ちをなだめて、アイゼン装着
黒岳山頂は 全く展望は無く、スルーして5分ほど南にある展望台へ向かう

展望台まで駆け下りると、、、、、、、

ガッビィーン!!

富士山の8割ほどが 小さな雲に覆い尽くされていた
思わず 
えぇ〜 ダメじゃん! って 声を出す

すぐに晴れますよ!」って 先客に励まされ

とりあえず ベストスポットに腰を下ろし 昼食用の味噌汁を作り出す

そうこうする間に 雲が晴れてきたようで・・・・・・


でました 富士山ドォッカァーン!

食事の準備もそっちのけ

すっかり興奮のるつぼと化し シャッター押しまくり

十数枚の写真を撮って 一息ついて ようやく昼食

そう云えば、朝から全く何も食べていなかった

富士山をおかずに食べる昼食は 格別 美味い

南アルプスオールスターズも勢揃い

昨年までは 伊那谷の山々から 南アルプスを眺めていたので
逆側からの 配置が左右逆となる眺めに 新鮮さを感じる

30分ほど寛いだ後、展望台を辞して破風山へと向かう
先行者は 三ッ峠入口からのピストンらしく 御坂峠方面へと戻って行った

黒岳山頂の西側は開けた斜面。
ブナ林が 魅力的な光と影のコントラストを作り出している

富士山ドッカァーンも良いが こんな景色も味わいがある

こんな 素敵な場所を独り占め

大勢の人々で賑わう三ッ峠なんか より はるかに価値が高いと思うんだけど・・・・・
破風山から5分程度西に下ったところに、カメラスタンドが設置されている。

天板の上には 
「セルフタイマー撮影時 ご使用ください」なんて書かれてある

折角なので 利用させてもらいました (^O^)/

さながら観光地やね



御坂峠〜黒岳間にビュースポットがほとんど無いのに対し、黒岳〜新道峠間は いくつもスポットがある。

黒岳以降はワカン装着で足に負荷がかかり、またまた痙攣地獄に陥る

昨年の馬蹄形縦走以来、すっかり定番となりつつある 脚の攣り・・・・・

レスキューグッズの中に ツムラ68を常備せねば

新道峠にも カメラスタンドが設置されている

新御坂トンネルを北に抜けた国道137号線の新田付近から林道に入れば、デポ地からわずか5分で到着できる富士山ビュースポットだ

多くの富士山マニアが この付近から 河口湖半の夜景に映し出される富士山を撮影している

機会があれば、この山塊をテント泊縦走して、そんな景色を撮ってみたいもんだ


本日 すでに 数十枚 撮影した 富士山を 撮りおさめ
今日は ずぅ〜っと いろんな形の雲が 富士山頂付近に出現し
山頂が見えたり隠れたり

雲一つ無い 富士山より 
笠雲を冠した富士山のほうが魅力的かも?
天使の輪みたいで 神々しい


当初は新道峠から中藤山〜不逢山を経て大石峠から下る計画であったが、

富士山撮影で時間も押しているし、アイゼン〜ワカン 歩行で 脚に疲労蓄積

新道峠から大石荘方面に下山を決定

ところが、間違って 中藤山方面への尾根を進んでしまう

バテバテで下を見ながら歩いていると 何やら黒い動物が目の前を通り過ぎる

げぇっ〜! 襲われる!!

一瞬 恐怖感が脳天まで突き上げるが

カモシカの子供でした

それにしても 強烈に怖かったぁ〜

中藤山手前400 mほどで 誤りに気づき Uターン

新道峠手前で またまた 先ほどのカモシカ君に遭遇

河口湖半の大石市街に下山後、河口湖自然生活館バス停より バスに乗る

往路に使用した路線バスとは また趣の異なる河口湖周遊レトロバス

いかにも 観光地って感じで風情がある

2匹目のドジョウを狙って、往路に逆さ富士が見えたポイントでバスを下車

その名も
「展望逆さ富士」ちゅうバス停

残念ながら 光の加減 湖面の波の具合で 逆さ富士を拝むことは出来なかった

やっぱ 世の中 甘くないんやね・・・・・



帰路は、お洒落な佇まいの河口湖駅から、渋谷行の高速バスを利用

乗り換え不要だし、安いし、何てったって 車中でゆっくり下山後ビールを味わうことが出来る

今回は たまたま海老名付近で 事故渋滞にはまって 1時間遅れではあったものの快適でした

終点渋谷の手前の二子玉川駅で下車すれば、東急線で そのまま 池上へと帰れてとっても便利

連休などの 渋滞が予想されるときは無理としても、普通の休日であれば充分利用可能

こんな 素晴らしい展望と 雪山を満喫できるベストスポット

なのに 山行中に出会ったのは、黒岳展望台での1名のみ

黒岳〜新道峠までは 本日の足跡は無く 私一人が立ち入った模様

東京近郊の山々は どこも人が多くて 辟易とするが

ちょっと メジャーな場所を外せば、こんな静かな山行を満喫可能なんだ



そうそう、 古くからの
観天望気によると 『富士山が笠をかぶれば近いうちに雨』 らしい

翌日の東京は まさしく 雨でした

この観天望気の的中率は 70% の 高確率らしい




ルート地図はこちら 



コースタイム

4:50 5:06 5:10 5:15 5:29 5:37 6:31 6:37 7:19 7:22 8:05 8:20 8:44
隠れ家 池上 蒲田 東神奈川 国分寺 大月 富士山 三ッ峠入口

8:50 9:55 10:50 11:25 12:15 13:00 13:20 14:00 14:30
三ッ峠入口 御坂峠 黒岳展望台 破風山 新道峠 中藤山手前 新道峠 河口湖自然生活館


15:30 16:00 19:00 19:08 19:23 19:25 19:40 19:52
河口湖駅 二子玉川 旗の台 池上 隠れ家





















ピッケル君のアウトドア









































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