ピッケル君のアウトドア



三俣蓮華岳〜鷲羽岳〜水晶岳

2007年8月25日(土)〜8月27(月)
参加者: 単独




三俣山荘のテン場より月夜に浮かぶ槍ヶ岳のシルエット


ルート:

0日目 (8/24 金)

  19:00     24:00
 自宅 ⇒ 新穂高温泉(第1駐車場) (車中0泊)

1日目 (8/25 土)

     5:30      6:30      9:50    11:07     12:30                 15:20
 新穂高温泉 → わさび平 → 鏡平 → 弓折峠 → 双六小屋 →(巻道ルート)→ 三俣山荘
(テント泊)

2日目 (8/26 日) 

   5:40      6:35     8:25      9:00     9:40      11:00     13:10
 三俣山荘 → 鷲羽岳 →水晶小屋 → 水晶岳 → 水晶小屋 → 祖父岳 → 三俣山荘(テント泊)

3日目 (8/27 月)

   5:17       6:03                7:45       9:00     9:30    11:50      13:00
 三俣山荘 → 三俣蓮華岳 →(中道ルート)→ 双六小屋 → 弓折峠 → 鏡平 → わさび平 → 新穂高温泉

       13:15         14:00      14:40    20:15
 新穂高温泉村営駐車場 ⇒ 平湯温泉(ひらゆの森) ⇒ 自宅 




紀行文


無料の村営駐車場は満車で。。。。

夏休みは自由日程で3日取得可能。7月最終週の甲斐駒ヶ岳〜仙丈ヶ岳への山行で、すでに1日を消化。 残りの2日を土日と接続4連休として、アルプス山行を目論む。 グズグズしているうちに、どんどん金曜・月曜に仕事の予定が入り、気付くと残された週末は8月第3週のみとなってしまった。 週間天気予報と山行マップを毎日睨みながら、日程と行き先を練り続ける。 最終候補地として、@広河原から白峰三山テント泊ピストン と A新穂高温泉から三俣山荘テント泊・鷲羽岳・水晶岳周遊。 ちょうど、同じ日に関西山系MLのD師匠がAの計画を1泊の強行軍でやっつけると聞いて、ピッケル君も同じコースを2泊で歩くことにした。

金曜日の午後から半休を取得。18時頃、神戸から生駒の自宅に戻る。 ドタバタと買物を済ませて19時頃、車で自宅を出発。贅沢にも京奈和道〜京滋バイパス〜名神高速〜東海北陸自動車道を乗り継ぎ、新穂高温泉到着は24時。 無料の村営駐車場はすでに満車で、仕方なくロープウェイ乗り場奥の第1駐車場に車を入れて車中泊。 第1駐車場は6時間あたり500円。 予定山行では月曜14時頃に下山予定なので、駐車料金は5,000円もかかることになる。

翌朝4:30 すでに目覚めてはいたものの、惰眠を貪りたくゴロゴロしていると、D師匠から電話がかかってきた。 新穂高温泉から一気に水晶小屋まで行く予定のD師匠は早駆けで、もう出発していると言う。 私より1日早く下山予定のD師匠にピッケル君の車の移動をお願いする。 これで、5,000円の駐車料金を3,500円に節約できた。

D師匠のモーニングコールに起こされ、こちらも1時間遅れの5:30出発。 こちらはテント泊装備のドン亀山行。 出来れば三俣山荘のテン場まで行きたいが、2時までに双六山荘に着かなければ、三俣行きを諦めて双六山荘のテン場に宿泊する計画だ。


新穂高温泉から双六山荘までは快調
新穂高温泉からわさび平までは、単調で退屈な左俣林道。登りもゆるやかで、汗をかくまでも無い。そういえば、上高地バスターミナルから横尾山荘までの林道歩きも平坦だが、この場合は展望も良く変化に富んでいる、それに比べて左俣林道は退屈だ。わさび平から30分ほどで林道からはずれると、やっと斜度もきつくなり本格的な山登りになる。穂高連峰や槍ヶ岳、笠ヶ岳、振り返ると乗鞍岳や御岳山が望め、ファイトが沸いてくる。ちょっと息が上がった頃に、ちょうど秩父沢との出会いで、本日、初めての休憩。ここまで2時間半ほど歩き続けたことになる。沢の冷たい水を飲み、タオルで汗を拭きさっぱり。シャリバテ防止に昼食(行動食)の柿の葉寿司を2つほおばる。


秩父沢手前付近から穂高連峰
左から涸沢岳・奥穂高岳・ジャンダルム・西穂高岳
青空が最高
槍ヶ岳・大喰岳・中岳


秩父沢からはゴロゴロと歩き難い登山道をひたすら登る。 ここが一つ目の胸突き八丁。1 kmあたり220 m標高を上げていく。シシウドガ原手前あたりで、ちょうど同年輩くらいの単独テント山行、2人連れテント山行の方々と 抜きつ抜かれつ状態になる。 急勾配で、お互い荷物が重い為、ペースダウンで休憩回数が増える。抜く度、抜かれる度にお互いを励ましあう。単独行の方は双六小屋泊まり、2人連れの方々は、ピッケル君と同じく三俣山荘まで行くことを考えているとのこと。 しかも翌日の山行計画は全く同じだ。 

鏡平まで、あと20分のあたりで左足の太ももが攣り気味になる。恐らく16〜18 Kg程度のザックを担いで、ここまでほとんど休憩も取らず快調に飛ばしてきたのが祟ったようだ。 マズイマズイ これでは三俣山荘まで行くのは無理かぁ〜??

最後は倒れこむような感じで、鏡平到着。 9:50到着は、まずまずのペース。先ほどの2人連れテント山行の方々が先に到着されておられる。後で知ることになるのだが、ヒゲヅラオーナーさんと、ツーフィンガーさん。


完璧な「逆さ槍」
これが撮りたかった (^_^)v
ヒゲヅラオーナーさんに撮ってもらう


前回の槍ヶ岳山行の際は、ちょうど槍の穂先が欠けた状態の「逆さ槍」。 今日はガスも無く、完璧な「逆さ槍」を堪能。同行の2人連れの方々とも会話が弾む。「これだけ絶景だと、どれだけ見てても飽きないなぁ〜」とはヒゲヅラオーナーさん。 まさしくそんな感じの絶景だ。先程、攣っていた太ももをマッサージしながら、柿の葉寿司を3つほおばる。「一度は、鏡平に1泊して、のんびり、ゆったり槍ヶ岳の勇姿を眺めていたい」とは思うものの、せっかち山行のピッケル君にはとても叶わぬ夢かもしれない。

いつまでも、この絶景を眺めていたい気分だが、そう云う訳にも行かず、「お先にぃ〜」の言葉をかけて、先を急ぐ。ここから弓折峠までが、本日1番の急登。あえぎあえぎ登る。それでも高度を上げるたびに、槍ヶ岳〜穂高連峰の景色が素晴らしく、これらの景色に後押しされるように登ることができる。 


弓折峠手前
ニッコウキスゲと西鎌尾根
壮大な鷲羽岳をバックに箱庭の双六山荘


弓折峠からは快適な尾根歩き。峠から30分ほど歩いた「花見平」で、前を歩くご夫婦がライチョウがいるのを教えてくれる。 手前に1羽と、その奥に小さいのが2羽。どうやら手前にいるのが母親で、警戒しているらしい。 もう手の届きそうな距離。 デジカメで撮影するも、後述の理由で写真は全てパァ〜になってしまう。(ここから先、登場する写真は全てヒゲヅラオーナーさんから拝借したものです m(__)m。)

双六小屋と同時に、これから向かう先である鷲羽岳が視界に入る。 うへぇ〜 あんな遠くまで行くのかよぉ〜。

なんだかんだ云いつつ、12:30双六小屋到着。自分で設定した双六通過デッドラインタイムの2時よりも大幅に短縮だ。 これなら余裕で三俣山荘まで行けることになる。ここで大休止。柿の葉寿司を2つ食べ、ペットボトルに水を補給。 ここから三俣山荘までは、双六山頂経由、中道ルート、巻きルートの3つがある。 双六山頂は2年前の槍ヶ岳山行の際にピークを踏んでいるので、迷わず地図上の最短コースである、「巻き道ルート」を選択。


軟弱巻き道コースは「カール経由」と書かれた方向
中道ルート上部に巨大な雪渓が残る
目指す方向に、三俣蓮華(左端)、祖父岳(中央)
水晶岳・ワリモ岳・鷲羽岳(右端)


双六山荘から三俣山荘まではバテバテ、ヘロヘロ
「巻き道ルート」も、東側の展望はバッチリ。 その一方で、すでに歩き始めてから8時間以上経過しており、今までの疲労が堪え、急にペースダウン。小さな岩がゴロゴロ、小さなアップダウンの連続、が、蓄積した疲労に追い討ちをかける。ヘバっていると、後ろから元気な「関西のオバチャン」2人組みに追い抜かれる。 疲れたときのいつもの作戦で、このオバチャン2人組のペースに合わせて、ひたすら後を追いかける。 彼女達もテントを背負っているのに元気元気。 着いて行くのがヤットコサ。 それでも、人にペースを作ってもらいながら着いて行くのは気分的に楽チン。


燕岳〜大天井岳へと続く 表銀座十走路
手前は硫黄岳


三俣山荘まで、ほんの一踏ん張り、最後の登りの手前で大休止を取られる彼女達を残して、またまた単独で三俣山荘を目指す。

鷲羽岳手前の鞍部にある三俣山荘


三俣蓮華岳山頂との分岐に着けば、三俣山荘までは30分ほどだ。 もう眼前には壮大な鷲羽岳が聳え、その下には、三俣山荘とテント場が箱庭のように見えている。 この景色もなかなか素晴らしい。

三俣山荘テント場の悲劇

三俣山荘のテンバ付近は、アチコチ植生再生中でテントスペースが限定されて非常に狭い。 しかも、すでに多数のテントが張られている。 出来るだけ静かなところ、と、思い山荘から一番遠いスペースにテントを張る。 水場も遠いが、雪渓からの水がすぐ横に流れているので、その沢水を使用する。

まずは、三俣山荘でテント泊の手続き、さっそく ビール(600円)を購入し、一人で乾杯! うぅ〜む 至福のひと時。 山荘から離れた上部にテントを張ったので、景色は最高。槍ヶ岳から大天井岳へと続く東鎌尾根の絶景をつまみに飲むビールは格別の味だ \(^o^)/

ビールを飲むと、今日1日の疲れで、一歩も動けない。 テントの中で、ゴロゴロしながら明日の山行計画を練ると同時に、本日の行程をメモ。 デジカメ画像の整理をしていると、ガッガァーン! デジカメのメモリーがバグってしまった。 どうやら画像消去の際にメモリーの論理構造が破綻したらしい。 デジカメがメモリーを認識せず、写真撮影も今まで撮影した画像の確認すらできない。今までに撮影した全ての写真もパァーだ

泣きたくなる思いを堪え、そのまま夕食&焼酎の宴へと突入し、またまたヘッデン未使用のまま夢の中へ ZZzzz...

9時頃に目覚めてテントから顔を出す。 満点の星空を期待したが、今夜は月夜で槍ヶ岳の上で、月が明るく光っていた。


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