槍ヶ岳〜双六岳縦走
(槍ヶ岳 3180 m)
(双六岳 2860.3 m)
2005年9月16日(金)〜9月18日(月)
参加者: 単独
(中間点で遭遇: Shunkiのワンゲル部)
坊主岩屋下から槍ヶ岳
ルート:
9月15日(木)
18:00 22:30 6:30
生駒 ⇒ 平湯IC出口駐車場(車中泊)
9月16日(金)
6:00 6:30 7:00 7:30 9:00 10:20 11:20 12:00
平湯アカンダナ駐車場 ⇒ 上高地バスターミナル
→ 徳澤園 → 横尾山荘 → 一の俣 → 槍澤ロッヂ(泊)
9月17日(土)
4:40 5:30 5:50 7:30 8:50 9:20
10:00 10:45 13:45
14:10
槍澤ロッヂ → 槍沢大曲り → 坊主岩屋下
→ 槍岳山荘 → 槍の穂先 → 槍岳山荘 → 千丈乗越
→ 樅沢岳 → 双六山荘
9月18日(日)
4:15 5:00 6:00 6:30
7:00 8:45 11:00 12:15
12:55 13:30 14:00 19:15
双六山荘 → 双六岳(ご来光) → 双六山荘(朝食)
→ 鏡平 → わさび平 → 新穂高温泉(温泉)
⇒ 平湯アカンダナ駐車場 ⇒ 生駒
紀行文(2日目)
トシノスケの冥福を
9月11日(土)、数ヶ月にも及ぶ闘病生活の末、トシノスケが逝ってしまった。 私が9月の3連休に山行計画を立てているのを知って、「迷惑のかからないように」と云うトシノスケの配慮だろうか? 12日に葬儀を済ませ、心の整理をつけるため、初めての単独北アルプスへ出かける。 ちょうど、13日から、息子のShunkiが大学のWV部の秋合宿で折立〜太郎平〜黒部五郎〜双六〜槍ヶ岳〜上高地へと4泊5日の縦走を決行しているらしい。
彼らと逆のルートを山行すれば、途中で出会うだろう、と思い、思い切って木曜日から2日間、遅い夏休みを取得し、金曜日からの山行計画を立てた。 こちらは、平湯温泉にデポして、上高地から入り、槍〜双六〜新穂高温泉へと抜ける2泊3日のコースだ。 この計画ならば、17日に槍沢から槍ヶ岳間で、Shunkiのパーティに出会える計算だ。
木曜日の夕方に生駒を出発。 京奈和(600円)〜京滋バイパス〜東海北陸道(5800円)と高速道路を乗り継いで飛騨清見ICから平湯温泉へ。 アカンダナ駐車場は、テント泊、車中泊禁止とのことで、仕方なく中部縦貫自動車道路の平湯IC外の駐車場で車中泊とする。
槍沢小屋へ
金・土・日の3日間は好天に恵まれそうだ!。 バスで上高地に着くと、早速、好天の青空と穂高連峰の絶景がお出迎え。 なるほど多くの人々が上高地を訪れるのも頷ける。 河童橋からの岳沢を中心とした絶景も明神岳〜前穂高岳方面が朝日の影になって、上手く撮影ができない。
河童橋よりジャンダルム〜奥穂高〜吊尾根 | 上高地の遊歩道 |
上高地から明神館までは、原生林の中の遊歩道。 平坦な散策路を快適に歩くが、気分は登山と云うよりハイキング・散策気分。 近くのホテルに泊まってリゾート気分で歩くのが似合いの雰囲気だ。 快晴で日差しは強いものの木々に日差しを遮られた散策路を歩くので、汗もかかず、1時間半ほどで徳澤園に着いてしまう。
徳澤園 | 横尾大橋から屏風ノ頭 |
今日は、槍沢ロッヂまでの5時間ほどの山行予定で、急ぐ必要は無い。 そうは思うものの単独の気楽さと快適な気候のせいで、ついついオーバーペースで、予定を30分ほど上回っている。 このままでは12時前に槍沢に到着してしまうゾ。 やはり初日に一気に殺生ヒュッテまでの山行計画でも良かったかも知れない?? イヤイヤ初めての単独北アルプス山行だから慎重にゆっくりペースで行こう。 などと自分に言い聞かせる。
キツリフネソウ、ヨメナ、ゴゼンタチバナの果実、ミヤマコウゾリナなどの花々を見たり、梓川のコバルトブルーの清流を眺めながら歩くと、さほどの登りも体験しないうちに槍沢ロッヂに到着。 なんと12時前に着いてしまった。 槍沢ロッヂは、「お風呂のある山小屋」と評判のようだが、流石にお風呂の時間までも3時間もある。
本日のお宿・槍沢ロッヂ | 初めて 槍の穂先と御対面 |
仕方が無いので昼食もソコソコに、明日登ることになる一本道を天狗原方面に散策に行ってみる。 空身で行けば良いものを、わざわざ全ての荷物を背負って、さらに上を目指す。
槍澤ロッヂから10分ほどの場所の岩に◎マークがあり、その岩の上に立つと、初めて槍の穂先を拝むことができた。 ここまでのルートでは、槍見河原、槍澤ロッヂ前、の2箇所で槍の穂先を拝むチャンスがあったが、いずれのポイントも生憎、穂先に雲がかかっていてダメだった。 穂先を見ると、「あんな遠くまで行くのか!?」とか、「よぉ〜し 待ってろよ!」と云う気分が合い混じる。
上へ上へと目指して、登っていくけどもいつまでたってもキリが無い。 結局、天狗原分岐の手前まで行ってしまい、引き返すことにする。
槍沢から東鎌尾根を望む |
槍澤ロッヂに戻ると2時頃で、風呂の時間まで缶ビールで喉を潤す。 つかるだけの味気ない槍澤ロッヂの風呂に入り、山小屋の夕食、さらにビール。
夕食後に焼酎を飲んでいると、どこかで見覚えのある人が、「失礼ですが、どこかでお会いしていませんか?」。 「私、埼玉から来た者ですが、そっくりな方とどこかでお会いしているのですが、思い出せないのです」。 そう言えば、私もどこかでお見かけしたような気がする。 さてさてどこだろう? 何か仕事に関係があるような気がする。 「お仕事は研究職関係ですか?」と私。 「いえいえ、不動産関係です。と先方。 うぅ〜ん 不動産関係となると仕事がらみでは無いようだ?? 「あっ そうそう、埼玉単身赴任時代に、朝の通勤電車で毎朝、顔を合わせていた人ですよネ。 ほらほら7時半頃、南浦和駅始発の電車で。。。。」。 お互いにやっと認識したようだ。
不思議なもので、朝の通勤電車で毎朝、顔を合わせていても、ただそれだけで、お互い声を掛けることも、「お早うございます」の挨拶もないのに、こうやって山小屋で出会うと、声を掛け合い、話が弾む。 これも山ならではの事なのだろう。 しばらく山談義や通勤談義で、明日以降のお互いの山行の無事を誓い合う。