ピッケル君のアウトドア



中央アルプス南部縦走
(越百山〜空木岳)

(越百山 2613 m)
(南駒ヶ岳 2841 m)
(空木岳 2864 m)

2006年8月5日(土)〜8月6日(日)
参加者: 郭公さん


摺鉢窪カール

ルート:

1日目:

  伊奈川ダム駐車場 → 越百小屋 →  越百山 → 仙涯嶺 → 南駒ヶ岳 → 摺鉢窪避難小屋(泊) 

2日目:
      
  摺鉢窪避難小屋 → 赤椰岳 → 空木岳 → 木曽殿山荘 → うさぎ平 → 伊奈川ダム駐車場
 




紀行文

快晴の中央アルプス2日間
金曜日は博多で会議。 予定が確定できぬまま、取り合えず「ドタ参」の前提で、郭公さんの「中央アルプス山行」への同行を企てる。 6時過ぎにやっと解放されたが、これでは生駒への帰宅は23時過ぎ。 ドタ参を断念しようかと郭公さんに連絡すると、「いつまでも待っとりマッセ〜」と優しいお言葉。

7時過ぎの「のぞみ」で生駒へまっしぐら、帰宅後20分程度で慌しく出発(23:30)。 途中、ガソリン満タン、コンビニで買物を済ませて、24:30頃、針IC到着。 仮眠中の郭公さんと合流して、明日の登山口となる伊奈川ダム駐車場へ向かう。 午前3時半頃に伊奈川ダム手前で仮眠。

6:30 伊奈川ダム駐車場到着。 上流側の駐車場は、すでに満車で車を入れるスペースが無かったが、調度、テントを撤収中の2人連れがいて、スペースを空けてくれた。


6:45 伊奈川ダム駐車場を出発。 「今朝沢林道」と書かれた標識を見ながら右の林道へと入る。すぐにテントスペースを空けてくれた2人連れを追い抜く。 林道は快適で、あちこちにヤマホタルブクロが見られる。

7:25 福栃橋(三合目)。ここで林道は終了、山道に入る。 いきなりから、つづら折れの急登で、結構キツイ (~_~;)。
8:10 「下の水場」に到着。 ここまでは、大して休憩も取らずに来たので、水の補給は不要。 今朝、越百小屋を出発してきたと云う5人連れが水場近くにいたので、ちょっと上部で1本。 水はチョロチョロ程度しか出ていないようだ。 水場から7分程度の登りで「下のコル」を通過。


9:00 「上のコル」すぐ手前で1本。 シャリばて防止に、ここでパンを喰う。下のコルから、ずぅ〜と 同じような感じの急登が続き、バテた。 特に郭公さんは、かなりお疲れモード。やはり昨夜の寝不足がたたっているようだ。 林道で追い抜いた2人連れに、ここで、抜き返される。 

9:20 6合目の標識で、またまた1本。 6合目を過ぎると、山道の木々の間から、ところどころ、仙涯嶺や南駒ヶ岳などの中央アルプスの山々が顔を覗かせる。 やはり、アルプスの山々が見えると、ファイトが沸いてくる。

この辺りで、標高は2000Mを越え、周辺にはセリバシオガマやニガナなどの花々がお出迎え。

10:10 「上の水場」に到着。 先を行った2人組みが休憩中。 「ここの水は最高に美味いよぉ〜」と云われ、味わいに行ってみる。 本当に冷たくて美味い (*^_^*)。 今日の泊まりは摺鉢窪避難小屋で、水場が無い。 ここで汲んで行くか、越百小屋の水場で汲んでいくか? 結局、苦しみは後に廻すことにした。 


どでかくそびえる御嶽山 仙涯嶺(右)と南駒ヶ岳


水場を過ぎると、アルプス気分全開。山道を登り、振り返ると、巨大な御嶽山が聳え立ち、北東側にはこれから向かう仙涯嶺や南駒ヶ岳がはっきりと姿を現す。 「やっぱりアルプスはえぇな〜」、「なんか、アドレナリンが湧き出る感じで興奮してきたなぁ〜」 もう、すっかり 子供の遠足状態になってしまった。 こんなに天気が良いと、昼過ぎからアルプスは雲が出ることが多い。 「雲が出る前に、山頂からの展望を楽しみたい。。。。。。」と、気ばかり焦る。

12時前には、越百小屋に到着。 赤い屋根の小じんまりした、可愛い山小屋だ。 例の2人組みは、本日、ここで宿泊とのことで、のんびり昼食を食べておられた。 我々は、「水ボッカ」と云う苦しみを後に残しておいたので、越百小屋から高度差70 Mもある水場へ水を汲みに行かなければならない。 地図には往復20分と書かれているが、せいぜい、下り3〜4分、登り6〜7分といった感じだ。 水場への分岐周辺にはミヤマカラマツソウが乱れ咲いていた。


越百小屋を過ぎた登山道から越百山を仰ぎ見る
紺碧の青空がまぶしい
越百山頂より仙涯嶺(右)と南駒ヶ岳(左)


水で荷重が3Kgほど増加し、めっきり歩くペースが下がる。 越百山まであと一息の所で大休止。 日焼け止めを塗る。
13:10 越百山頂到着。  東には伊那郡の町、南は奥念丈から安平路山へと続く中央アルプス、西側には巨大な御嶽、北には、これから向かう仙涯嶺〜南駒ヶ岳〜空木へと続く中央アルプス、文字通り360度の展望だ。  ここで昼食にするが、1本取るたびにシャリバテ防止のプチドーナツを食べていたので、さほど腹もへっていない。 用意したコンビニ弁当を半分ほど残す。


越百山から仙涯嶺、南駒ヶ岳へと続く尾根 振り返って 越百山


ここからは、青空広がるアルプスの尾根歩きを満喫。 自分の前にすぅ〜と続く尾根を見るとスキップを踏みたくなる気分だ。15時頃、どこがピークとも特定せぬまま、仙涯嶺を通過。そろそろバテて来た。 ピッケル君の場合、いつも3時を過ぎると、めっきりペースが落ちる。 いつもなら、ロングコースに強く、ここらで自力を発揮する郭公さんのペースも上がらない。


最後はバテバテで避難小屋に到着
仙涯嶺を過ぎてからは、お花畑の様相。 歩く尾根筋に、イワギキョウ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマクロユリ、ハクサンフウロ、ハクサンイチゲ、チングルマなどの高山植物が咲いていた。 足を止めて写真撮影も辛いくらいに疲労が重くのしかかる。

16:20 チングルマの咲き乱れる尾根筋からやっと、目指すべき摺鉢窪避難小屋を視界に捕らえた。 「これくらいの距離感やったら30分以内で到着やな?」、「。。。。。て、ことはこれを登りきれば南駒ヶ岳山頂っちゅうこっちゃ!」、疲れた体にムチを打って、登ると山頂には三角点。


南駒ヶ岳に到着?
。。。。と、思いきや?
こっちが本当の南駒ヶ岳


やっと到着。 長かったなぁ〜 お疲れさん。 快晴の青空はどこへやら、あたりはすっかりガスってきた。 のんびりしていると、遠くで雷鳴が聞こえる。 グズグズしている暇は無い。 すぐに避難小屋へ向かおう。 しばらく尾根を歩くと、「そろそろこの辺りを右に下るんとチャウカ?」と郭公さん。「この前に見えるピークが赤椰岳やから、そこまで行ったらアカンはずやな」、などと、カールの下へと避難小屋を探しに行くが、生憎のガスではっきりと視界に捉えられない。

「こんな曖昧な道だったり、標識が出ていないのはおかしいでぇ〜?」、「もう少し尾根沿いに行ってみよう?」との結論。 「。。。。て、ことは目の前のピークを登らんとアカンのや。 シンドイなぁ〜」。 ぶつぶつ云いながら、ピークを登りきると。 「えぇ!!」 、「あはははは。。。。。」 驚いたの何のって、 「ここがホンマもんの南駒ヶ岳でっせ!」。 手前にあった小ピークをすっかり南駒ヶ岳と信じていました。 

南駒ヶ岳からちょうど、摺鉢窪避難小屋への分岐あたりから、心配していた夕立が降り始め、すっかりズブ濡れ。 やはりアルプスは早い時間の到着が鉄則だと、反省反省。 典型的な夏の夕立、ドシャ降りにやられ、やっとの思いで避難小屋に到着。 遅い時間に到着で、場所が無いかと心配したが、中には7人だけで十分なスペースがあった。

早速、雨具やザックカバーなど濡れ物を干して、焼酎と夕食。 さすがに疲労で食欲が無く、ラーメンに昼食の残りの弁当を掘りこむ簡易メニュー。 焼酎2杯で、倒れるように眠ってしまった。

3時頃には入り口のオッサンの強烈なイビキで目を覚ます。 今までに聞いたイビキの中で最強の轟音だ。 朝になって両隣の人達と、「ホンマに凄かったですねぇ〜」などとヒソヒソ噂をしているが、郭公さんは「知らない」と云う。 うぅ〜む あの轟音イビキの犯人もツワモノだが、そのイビキを知らずに朝まで熟睡の郭公さんも、それ以上のツワモノかも知れない。

快晴続く2日目
5時頃から、周囲の人たちが起きだしたので、外に様子を見に行く。 避難小屋は中央アルプスの稜線から東側に下りたところに存在するので、ご来光を期待していたのだが、赤椰岳から南東に伸びている稜線に阻まれてご来光を見ることが出来なかった。

アルファ米の白粥で軽く朝食を済ませ、空木岳を目指して出発(6:10)。 快晴の中、いきなり摺鉢窪カールを稜線に向けての急登。昨日は土砂降りの中で楽しめなかった摺鉢窪カールのお花畑で、ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマなどの高山植物を楽しみながら20分ほどで稜線へ出る。 


摺鉢窪避難小屋からの朝日 摺鉢窪カールより南駒ヶ岳
赤椰岳より空木岳を望む 赤椰岳より南駒ヶ岳を望む


6:50 赤椰岳到着。 ここから空木岳へは、本当に快適な空中散歩。 稜線の踏み後が、自分を手招きしているような絶景。ルンルン気分で、あっと云う間に空木岳に到着(8:00)。 山頂からは、宝剣岳、木曽駒ヶ岳、乗鞍岳、駒峰ヒュッテから池山尾根、南駒ヶ岳、御嶽など360度パノラマを楽しみ、20分以上もまったりとしてしまう。

赤椰岳から空木岳へと続く稜線
空木岳山頂 木曽殿山荘


名残惜しい空木岳を後にして、木曽殿山荘を目指す。 木曽殿山荘へは、険しい岩場の連続。

木曽殿山荘(9:20)からうさぎ平(12:45)までは、ピッケル君の苦手な長ぁ〜い、長ぁ〜い 下り道。途中の「木曽義仲の力水」と「仙人の泉」で、水を補給。 やはり、水温は山の高度に依存するようで、木曽義仲の力水の水は手を切るほどに冷たくて、美味だった。


木曽義仲の力水
冷たくて美味
仙人の泉


うさぎ平から、林道を2時間かけて、伊那川ダム上流駐車場に戻る(14:40)。

帰りの中央高速は、中津川IC〜恵那IC間が火災事故で通行不能だったが、ナビのお陰で渋滞を無事潜り抜け、恵那ICより帰宅。

越百山〜空木岳の野草へジャンプ

お楽しみ:

フォレスパ木曽 恋路の湯
  で さっぱり

同行リンク

ご一緒した郭公さんの記録⇒



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