ピッケル君のアウトドア



大普賢岳
(大普賢岳 1779.9 m)

2005年7月17日(日)
参加者: 郭公さん、 HAMAさん


伯母谷覗きから望む大普賢岳


ルート:

      9:07        9:30      10:00    12:10    12:45      13:10       14:20        16:40
上谷登山口(デポ) → 上谷分岐 → 天竺平 →  伯母谷覗き(昼食) → 阿弥陀が森 → 大普賢岳 → 和佐又ヒュッテ


水平移動距離: 約10.7 Km、 標高差 (+) 1200 m 標高差(−) 512 m



今回のルート  「白鬚岳 上空 2700m 地点」より


紀行文


3連休の過ごし方

今週末は「海の日」があるため、土曜日〜月曜日の3連休。梅雨もそろそろ明けそうで、夏のアルプスが待ち遠しい。7月の末に関西ML系の方々と南アルプス計画が持ち上がっていて、ピッケル君も参加予定ではあるのだが、その前に一度、軽いトレーニングにどこか遠出してみたい。 なんせ、ピッケル君は、「高校時代の白馬」、「マーオとお手軽ロープウェイの木曽駒」しか、日本アルプスの山行経験がない。 Shunkiが5歳くらいの頃からハイキングを始めて最早12〜13年になるが、いつもお手軽、近場で過ごしてきた。 よくまぁ飽きずに低山ばかり登ったものだ。。。。 今年はなんとしても、アルプス、アルプス!!

仕事の合間を見て、地図や「山渓JOY」などのアルプス特集を眺めながら、手近なところで、「北沢峠から駒ケ岳や仙丈岳」、「折立から薬師岳」などなど、思いを馳せる。3連休のうち土曜日がヤボ用で潰れたものの、日曜〜月曜の2日間あれば、なんとかやっつけられる?とは、思うものの車での移動時間や高速料金などを考えると単独行も踏ん切りがつかない。関西山系MLにも3連休の山行予定の書き込みは見当たらず、悶々とした1週間を過ごしていた。

週末も近くなった木曜日、ついに我慢できなくなり、出張へ向かう空港バスを待つ間、郭公さんに「どっか行こうヨ!?」のメールを打つ。郭公さんも土曜日は予定があるらしく、日曜、月曜のいずれかで近場ならばOKとのこと。郭公さんはHAMAさんと大峰近辺近場山行の計画を立てていたらしい。マイナールートの上谷から大普賢を考えていたようだが、往復8時間!のコースでHAMAさんが悩んでいた模様。 ピッケル君も参加すれば、1台を上谷側、もう1台を和佐又側にデポすれば、山行行程も短くできる。

気分は、まだまだアルプス、アルプス と未練は残ったが、大普賢岳は大峰山脈の中でも未踏峰なので、ご一緒させていただくことにした。

7時にHAMAさんと「榛原駅」で待ち合わせ、その後、郭公さんとは「川上 道の駅」で落ち合い、169号をひたすら南下。 郭公号を和佐又ヒュッテにデポして、ピッケル号で上谷へ。

いきなりの急登
上谷の久久能神社にデポして、登山口へ入る。 いきなり針葉樹林帯の中の急登で、息が上がりだす。 トンネル西口からの出だしも急登だが、こちらの急登は、植林帯で景色もイマイチで、かなり辛い。喘ぎながら一汗かいてエンジンが温まった頃には上谷分岐に到着。

上谷分岐からは、比較的緩やかな登りで、快適な尾根歩きとなった。上谷分岐から天竺平までは、稜線より少し北西に巻いた部分に登山道がつけられていて、ここも相変わらずの植林帯だ。これでは大峰っぽくなく、ダイトレ的な雰囲気だ。天竺平を過ぎると除々に天然樹林が広がり、苔むす倒木などが登場、いよいよ大峰らしくなってきた。

HAMAさんは暑さにバテ気味で、稜線の涼しい風に出会うと「この風が気持ち良いぃ〜!」、 「いっつも山に登ると しんどいなぁ〜 なんで登ってんねヤロ?って思うんやけど、山頂で気持ち良い風を受けると 来て良かったって思うんやぁ〜」などのご意見。 陽気で明るいHAMAさんとは対照的に、陰気で自虐的なピッケル君としては、きつい登りに「コンチクショー」、「負けるもんかぁ〜」とか思いながら、修行、苦行の気分で ひたすら登ることに快感を感じる。 そんなことを云ったら、HAMAさん、郭公さんに「サディストー」って言われてしまった。まぁ〜 なんと言われようとも、脳内麻薬型の山行タイプなのだ。。。。  

一箇所ほど登山道が崩落で高巻きを強いられる。


伯母谷覗きは絶景!


エアリアの「キャンプ適地」に出るまでは、涸れ沢のガレ場を登る。 すっかり水は涸れていて、水場は見当たらない?? 10分ほどのアルバイトで、「キャンプ適地」に辿りつく。この周辺はちょっとした広場になっていて本当に「キャンプ適地」だ。 先日の池木屋〜明神縦走の際のテン場候補と云い、ここと云い、トシノスケとテン泊に来れば別天地に違いない。。。。。 涸れ沢沿いに進むと東側から沢が合流しており、この沢には冷たい水が流れていた。 郭公さんは、例によって、自宅のコーヒー用に水を汲む。

上谷分岐から約2時間半ほどで、伯母谷覗きに到着。ほぼコースタイム通りのピッチだ。

「伯母谷覗き」は、その名の通り断崖絶壁で近くに立つのも結構な勇気が必要だ。 ピッケル君は、内心、「こんなもん どこが怖いネン!」なんて思いながら断崖に立ってみるが、お尻のあたりがムズムズしてきて、やはり近くに立ってはいられない。
断崖の向こうには、「大普賢岳」が雄大に聳えている。 なんとも言えず、「大峰」の懐の深さに触れた気分だ。 残念ながら時間も遅く、天気もイマイチなので、展望はかなり遮られている。

ここで昼食を採ることにする。 


大峰の真髄
伯母谷覗きを過ぎると 「いかにも大峰!」と云うような、奥深い場所だ。20分ほどで阿弥陀が森分岐に到着。山上ヶ岳へ向かう女人結界門は、五番関、大峰大橋、レンゲ峠、と、この阿弥陀が森分岐の4箇所と思われる。 そう云えば、いつもトシノスケと一緒だったので、女人結界門を越えたことが無い。。。。。

阿弥陀が森を過ぎると、いわゆる「奥駆道」に合流し、エアリアマップの破線ルートから、大峰のメインルートを歩くことになる。

ここからは脇宿跡〜経箱石を経て50分ほどで小普賢(明王ヶ岳)へ。 明王ヶ岳に立てば、大普賢はすぐ眼前に迫る。さらに大普賢の右手には遠く弥山まで見渡せる。



明王ヶ岳から ほんの一息で大普賢に到着。 上谷登山口からは合計5時間強のアルバイト。 郭公さん、HAMAさんと 達成感満点の握手。 南は釈迦、明星、弥山、北西には稲村、山上 などなど 大峰の名峰が一望できる。 残念ながらちょっとガスッぽく 時間も遅いためデジカメ写真ではこれらの山がハッキリとは写らない。

上谷から大普賢までのルートでは、修験の方1名、登山者1名のみだったが、さすがに大普賢の山頂ともなると4名もの人々が休んでいた。みな、和佐又から登ってきたようだ。
ちょっぴり狭い山頂で、集合写真を撮り、和佐又を目指す。

大普賢からの下りはスリル満点


大普賢から和佐又へのルートは難所の連続で、いくつもの梯子やクサリ場が登場だ。 トシノスケが梯子や階段が苦手なので、大普賢はいつも遠慮していた。 今回も一瞬、連れてこようかと迷ったが、病気のトシノスケには全く無理なコースだ。

大普賢山頂で達成の握手をしたのは、ちょっと時期尚早だったかも知れない。 大普賢ですっかり今日のアルバイトは終了と気が抜けていたが、どうしてどうして、大普賢から和佐又ヒュッテへは2時間以上の行程だ。

昇天窟、鷲窟、笙の窟、朝日窟、指弾窟などの巨石を通過して、和佐又ヒュッテに到着。 右の写真は、「鷲窟」。 そういわれて見れば、鷲の鼻のように見えなくも無い。。。

ひそかに「黒生」で郭公さんと祝杯を上げる。




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